初夏から晩秋にかけて、倒木や腐朽(ふきゅう)木の周りに群生する「ナラタケ」。鳥取県では「ザーザ」と呼ばれ親しまれており、その由来は、刀のツバ「座(ザ)」に似た柄を持つことかららしい。 ナラタケは日本には少なくとも7種あ […]
まるでガラス細工のように儚(はかな)げな「イヌセンボンタケ」。世界の温帯から熱帯まで広く分布し、日本では夏から秋にかけて道端や森の中の栄養の多い地面、朽ち木の周り、こけむした道路の表面からおびただしい量が生える。学名「 […]
きのこは、地面や枯れ木に生えるのが一般的だが、地中に生える種類(地下生菌)もある。松林におけるその代表格がショウロ(松露)だ。マツと共生する外生菌根菌で、春と秋、下草のないきれいな砂地の若いマツ林や、樹下がコケや地衣類 […]
前号に続き今回も、食卓によくのぼる「エノキタケ」(榎茸)の特徴を栽培と野生の両面から紹介する。店頭に並んでいるきのこは、野生きのこを栽培しやすく収量性が高くなるように改良したものが、ほとんどである。 エノキタケは、晩秋 […]
人は派手な色の生物に遭遇すると「危険!毒!」と、なぜか警戒するものである。キノコも同じく、猛毒の「カエンタケ」や「ベニテングタケ」は目を引く赤や黄色をしている。しかし、カラフルな色のものが毒というばかりでもなく、むしろ […]
きのこの季節といえばズバリ「秋」と思われるかもしれないが、アミガサタケ(編笠茸)は鳥取県では3月下旬から5月ごろの「春」に発生する。山の中よりもむしろ道端の肥えた草むらや公園、林道のこけむした側溝の周りなど、人の生活環 […]
ヒラタケ(平茸)は、晩秋から春の寒い時期、広葉樹の枯れた部分から生える。冬、川辺の柳から生えている個体もよく見かける。傘は濃いねずみ色。ヒダは、白色から薄い灰色で柄(え)に対して垂生(すいせい)(※1)する。柄は、白色 […]
ツキヨタケ(月夜茸)はブナやミズナラ、まれにコナラなどの広葉樹の枯れ木に多数が重なって群生し、大きいものだと傘の直径が20cmを超える。発生時期は秋〜晩秋だが、沢沿いの涼しい場所だと初夏から姿を見かける。〝最も誤食事故 […]
野生きのこの季節は秋と思われがちだが、食毒を問わなければ一年中何かしらの種類を見ることができる。梅雨の季節が近づき、野山では「ギンリョウソウ」や「マタタビ」の花が咲きはじめ、雨が降り気温が上昇して多湿になってくると竹林 […]